きょうもやはり免許のアポを取ることができなかったので 気分を変えて、マウイのスペシャルツアーを行うことにした。 そう、HEAVENLY HANA と人々が呼ぶ場所・・・ 天国のような HANAへのロングドライブ。


朝 ハナへ行こう と思いつき まずは自分の家から荷造りして車を出し・・・っと いつもは昼間は大体空いているはずの敷地のゲートが閉まっている。 まあときどきそういうこともあるので 助手席に乗っていたひなに 「GATE GIRLやって」といって車を降りてもらった。 日向が一生懸命ゲートにかかった鎖をとろうとするが取れない・・。 いつもはとても簡単にゲートに鎖が巻いているだけなのにきょうはなんだか しっかりからまっていて解くのが大変。 結局わたしも降りて手伝ってやっと外れた。

そしてようやく走り出したと思ったら いつもはまったく車とすれ違うことのない 熱川バナナワニ園ばりのジャングル細道に、なんと巨大な牽引車が停まっている。 道を完全に斜めに塞いで・・ しばらく待ったが牽引車が動くような様子がない。って誰も運転席に乗ってないの。 ようやく茂みのなかから黄色いブルドーザーが出てきて その牽引車に乗ろうとする でもなんどもチャレンジするが ずるずると坂道で逆行してしまって出られない。 うう〜ん のんびりしているなあ〜  待つこと数分・・ようやく牽引車はあきらめて道をあけてくれた。


そしてこんどは裕太とみかりんの借りたコテージに迎えに行き2人を乗せて そこを出ようとするところ なんと 犬のモモがドライヴウェイをしっかり塞いでいる・・・
え? ?
どういうこと?
ここらで不思議感が急に増す。
裕太が車を降りてモモを説得するがモモは動かず、自分と同じくらいの大きさのモモ に体当たりして 無理やりごろんごろん転がして道を空けさせる。 モモもしぶしぶ移動してくれた。

・・・でも、どうしてきょうは道が塞がれるの??
行くなっていうこと???

いつもはないことばかり
それもゲート、道をまったく塞がれるようなことが30分くらいの間に3度も起こって 不思議・・・これはなにかのメッセージ。 ちょっと心のなかでチェックしてみなくちゃ・・と思う。

HANA どうしてもきょうあなたは行きたいの?

わたしにとって個人的にも そしていろいろな意味で 一生で忘れなれないことがたくさん起こった場所・・ だからこそ、ぴんとくるときにしか行きたくなかった。

きょう 行く意味があるの?
HANAが尋ねる。こころのなかで。

「天国とのはしご」がかかっている世界で数箇所のポイントだと信じているところ。 わたしにとって最高に聖なる場所。
聖地。


わたしはきょう聖地に行くのを選んだ?
そして何かを試されている・・?
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「夢に見た場所」
幼いころから、何度も夢に出てくる場所があった。 行ったことが無い場所なのだけど懐かしい。 光が特別な感じで 緑の草が風になびいて 海岸線がどこまでも続く傾斜面の風景 その風景のなかでいくつもの夢を繰り返し見ていた。
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「友人と夢を共有していた・・」
ある日のことだった ナディアで 仲良しの仲間たちといつものようにおしゃべり 他愛の無い話から夢の話になり・・ 私:「このあいだ夢をみたんだ・・いつもよく出てくる場所にみんなが居たの。 緑の斜面を 海に向かってみんなが駆け下りていくの。 わたしは みんな 止まって!危ないから!止まって!って一生懸命止めるのに みんな無視してどんどん駆け下りていってしまうんだよ(笑)」 と先日見た夢の話をした。 そこにいる人たちがその夢の中に登場していたから まったくわたしの言うこと聞かないでさ〜 なんて 夢のなかのことを笑って。

そうしたらその話を聞いていたひとりの人(Yさん)が言った。 「わたしもその夢を見たかもしれない・・わたしもその斜面を駆け下りていたよ・・ ゆみをちゃんの声がしてたんだけど(わたしはゆみをちゃんと呼ばれていたことがあ るのです) 「行かないで!」って確かに後ろから声が聞こえるのだけど止まらないで止まりたく なくて 海に飛び込んでいった気がする・・・みんなと一緒に・・」

え??夢を共有するってことがあるんだ・・・ 同じ夢のなかに居たってこと・・。不思議だね。
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「天使の羽を注文する場所」

Yさんが続けた。 「でもその夢には続きがあるの。みんなでそのまま次々に海に飛び込んでいくと 次にガラスのドーム型のお部屋に行くの そこはレストランみたいに5つのテーブルに分かれていて それぞれに席に座って、そしてメニューが配られるの、 メニューにはね・・「天使の羽」が載っているんだよ。 そこは自分はどんな天使の羽が欲しいのか注文するためのところなの。 どこかのおばあさんが羽を受け取っていたのを見た。 みんな迷って、メニューを見ながら どんな羽にするか考えているんだけど そのなかですぐに私はこれにする!って注文したのがHちゃんで、 Nちゃんがそのメニューを一緒に見ていたよ。」

NちゃんとHちゃん・・・。 その場に居た2人。わたしの夢のなかで斜面を駆け下りていき その続きのドームでYさんの夢のなかで天使の羽を注文しようとしていた2人。 そのときは 不思議ね 不思議な夢だよね。 どんな意味なんだろうね〜って笑っていた。みんなで。

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「事故」
その夢の話をしたその日から、数週間後に2人は亡くなった。 ナディアの帰り道。 クリスマスイヴの満月の美しいすごく寒い日に。

ナディアのハワイツアーで一緒だった、ハワイ大好きな仲間たちみんなで ナディアで集合して 近くのBARに行き クリスマスパーティをして・・ その帰り道 2人が横浜から乗った タクシーが 事故にあってHちゃんはその日に 亡くなった。 Nちゃんは意識不明のまま 集中治療室へ。

わたしは翌日の朝ナディアで、Nちゃんのお母さんからの電話でそれを知った。 すぐには信じられない。 そして最初に出た想い。それは罪悪感。ごめんね。という想い。

前の晩私はそのパーティに行くことが出来なかった。 別の用で別の場所に行き、もし間に合えば顔を出すから・・そう伝えてあったけれど 結局帰宅がすごく遅くなり、そのまま顔を出すことが出来なかった。
「わたしを待っていたのかもしれない・・」と思った。 その時間までBARに居たのは、もしかしてわたしのせいなのではないか? 待っていたのか?私が行けばあの時間にタクシーに乗ることはなかったんじゃないか? 無理すれば、顔をだすかせめて電話でも入れることが出来たのに・・・ また明日にでも会えるから・・そう思った。 とても迷ったのに。行かなかったから。 それともそもそもナディアが無かったら・・出合ってなければ こんなことにならなかった・・? すごい勢いで、想いが駆け巡る。

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「天使の羽が欲しい・・・・2人の想い」
数日が経った。 Hちゃんの告別式も終わった。 実はその期間、ナディアでは LAAKEAという半年間かけてのグループワークの 最中だった。 HちゃんとNちゃんもそのワークに加わっていた。 LAAKEA NOTEというノートをナディアでファイルしてあり、 自分と同じグループの人でなくてもお互いのシェアが出来るように お互いのノートを交換日記的に自由に見たり書き込んだりできるようにしてあった。 友人たちで集まり、2人のノートを開いてみた。

ワークのひとつ
「願い事リスト」として2人が以前に書いていることがあった。

Hちゃん 月へ行きたい
     天使の羽が欲しい

Nちゃん 食べ物を食べなくても生きられる身体が欲しい
     天使になって空を飛び回りたい

愕然とした。
「天使の羽を注文したのかもしれない。あの夢のように? 2人は 本当に・・」あ の夢のとおりになったのかもしれない。

でもNちゃんはまだ意識は戻らないにしても命はつながっている。 わたしはどうしてもどうしても彼女を失うことができない。

ナディアを作るよりずっと以前からの友達。 旅行も一緒にたくさんしたし、ナディアのヴィジョンにもいち早く賛同してくれ、 さらに準備もボランティアで手伝ってくれた。 ナディアの扉に書かれているロゴはデザイナーである彼女が手描きしてくれたもの だった。 ナディアでもムードメーカーで、店でもツアーでもいつも楽しい雰囲気を盛り上げて くれた。 彼女ともう会えないなんて 考えられない。

どうしてもどうしても、意識が戻り、息を吹き返してほしい。 もうすでに1週間以上、意識不明の状態が続いている。 毎日のように病院に通って、無事を願っていた。

でも、同時に自分を責めていた。 こんなにつらいのに 食事が食べられる・・生きて眠ることができる。自分の生活を 続けている、ときには友人たちと笑っているときもある自分の酷薄さ・・・。

目を閉じて毎日瞑想した。 彼女にメッセージを送り続けた。戻ってきて! でも目を閉じるたびに、彼女はどんどん空たかく 光のほうに昇っていくイメージが出てくるので目を閉じるのが恐かった。

信頼しているチャネラーの人が、 「彼女はもう光のほうに行きたいのだからもう行かせてあげるといいよ」と 言った。 わたしはそう言った人を憎らしく思った。 なんてことを言うんだろう! Nちゃんとそんなに親しくないからそんなことが言え るんだ・・。 とも思った。自分の感じていたヴィジョンと同じだったにもかかわらず・・。
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「2つの空席」

年が明けた。 わたしはその年明けにハワイに行く予定にしていた。 旅の日が迫っていた。 でも彼女はまだ目を覚まさない・・・。 病院の関係者の話では、ほぼ絶望的だということ・・。

瞑想した。 わたしは、予定どおりハワイに行くべきか。 それとも、日本に残って病院にいままでのように通って祈りつづけるべきか・・。

「ハワイに行く」と決めた。 日本にいるのは辛かったというのもある。 旅行をキャンセルするというのは現実を受け入れることにもなる気がして恐かったと いうのもある。 そのまま呑気にハワイに行けば、なにか奇跡が起こるんじゃないかって期待していた ようなところもあったのだろう。葛藤の末に、旅立ちを決断した。

ひとりで飛行機に乗った。 新年あけてすぐの便、キャンセル待ちで取っただけあって、満席だった。 でも、わたしの隣の席、そしてその隣の席。 となりあった3つの席のうち私の席以外の2つだけが空席。

「!」気づいたのは離陸後しばらくしてからだった。
あ・・・
2人の席なんだ・・・。
窓際の2つの席のほうを向いてみた。 そう、2人が居る! (もちろん私の幻想かもしれないよ。あくまでも。) でも私にはそう感じた。 2人のための席なんだ・・。 見事にすべて満席の機内で2つだけの空席がわたしの隣に。

そう、「来年も絶対一緒にハワイに行こう!」約束したよね。 来ちゃったんだね・・Hちゃん。 そしてNちゃん・・身体を離れて来ちゃった・・・ということは・・ もう身体に戻る気はないんだね・・・ 複雑な気持ちでのフライトだった。 となりで、天使になった2人がとても楽しそうにしているのを感じていた。

そしてハワイに到着後最初の夜。眠れない夜。 日本から連絡。 Nちゃんが息を引き取った・・・。やはり・・。 アラモアナの海を眺めながら泣きつづけたのを覚えている。

心配した友人も駆けつけてくれたりして翌日からも旅を続けることができた。 2人のための、自分なりのお別れツアーのような気持ちで・・。 姿は見えないけど、 2人をずっとそばに感じていた。 船に乗ってみると巨大な鯨が現れた。 ずっとずっとわたしの乗っている船に併走してくれる 2頭の鯨・・。

ハワイの自然がだんだんと心と身体をほぐし 2人と一緒に約束のハワイで遊んでいる気持ちで、楽しもうと決めた。 その夜、夢をみた。

道の向こうのほうからNちゃんが歩いてくる わたしはNちゃんが亡くなったことをその夢のなかでは忘れていた。 Nちゃんはいつもと違うフェミニンなロングスカートを履いていた。 そして道の向こうからわたしに駆け寄ってきた。 「ゆみを! やっと会えたね!」といってわたしに抱きついてきてわんわんと彼女は 泣いていた。

そんな夢だった。

やっと会えた。 その意味がいまはわかるような気がする。
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「やっと出遭えた」

「彼女の選択」。 それをわたしはやっとのことで許すことができたんだ。 生きている間、彼女とずっと友人だったけれど、 わたしはずっと彼女に「期待」し続けていた。 元気で、楽しくて、前向きで いつも笑わせてくれる存在の彼女に。 彼女は期待にほとんどは沿ってくれた。だからこそ わたしは彼女と居るのが心地よかったのかもしれない。

そう、今回もそうだ。 彼女はもしかしたら天使の羽を得て、 食べ物を食べなくても生きられる身体を得て 本当は幸せなのかもしれないのに 自分が彼女を失うのが苦しいからと どうしても身体に残っていなくてはだめだと決め付けていた。

これじゃおんなじだ。いままでと・・。 自分の期待を押し付けていただけだったのかもしれない。 生きている「べき」だと。

ハワイに来て数日。 彼女が身体を離れていてもハッピーなのかもしれないと 思えて初めて・・「やっと会えたね。」って彼女は泣いてくれたんだ。
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「HANA」


マウイへも行った。 ガイドブックに「天国のような場所 HANA」と書いてあるのを見た。 天国のようなところ・・・か。 そこへ行ってみたいと思った。 2人が天国に行ったのなら、それってどんなところなんだろう・・・。

「路傍のマリア像」というのがと地図に載っていて、その言葉も気になったので、そ のマリア像を目ざして行こうということになった・ 車でくねくねの山道を数時間・・ 走り続けたけれどいつまでたっても路傍にあるはずのマリアは見つからない・・・

走り続けた。

そしてそこは・・・。

運転しながら 鳥肌がたつのを感じた。 ここは・・・何度も夢に見ていた場所。 この感じ。この草。この木。この風。この光。 この緑の斜面・・・。山。 異次元のなかを走っているようだった。 とっさに車を止めて、外に出た。

ずっと夢に出てきた場所、ここだったんだ・・・!

私はいま 夢のなかに立っている・・・。 幾重もの世界が同時存在している感覚があった。 ここに天国も同時存在している・・。ここだ。 ここは夢の中だし、現実だし、そして天国と繋がっている。


直感的な感覚のなかで呆然としていた。

まれにすれ違う車に載っていた人にここがどこなのか聞いてみた。 路傍のマリア像なんてとっくの昔に通り過ぎていて、もはや レンタカーでは通行禁止のすごい奥地まで入り込んでいるよって・・。 もうこうなったら島の反対側まで走りぬけたほうが戻るより近いらしい。

・・で、走り続けた。
不思議な感覚は続いていた。
「!」マリアだ!
運転しながらも、横をすぎる教会の窓のなかにマリア像があるのが見えた。 ずっとマリア像を探しながらやってきて、目的の像は見落としてきたけど ここに別のマリアがあった・・。廃墟のようにも見える古い教会。 車を止めて誰もいないその教会の敷地に入ってみる。 窓からのぞいてみると・・確かにマリア像が置かれていた。 とても印象的な教会だったので、写真に撮っておいた。 きれいな花が咲き、美しいところだった。

そしてそれがまた新しい不思議と繋がっていたのでした。

帰国したあと、ナディアに戻ると数枚の絵があった。 絵のうまいTさんが数日前ナディアで描いて、置いていったんだという。 天使になった2人が空で楽しそうに遊んでいるところ。 そしてそのなかの1枚。 そう、わたしが見た、マリアの像が置かれていた教会の絵。 まるで写生したかのように、わたしが撮ってきた写真とまったく同じ角度 下に咲いている花の色までがまったく同じ。 写真と絵を並べてみても、びっくりするほどそっくり。 わたしの旅の最中にTさんがこれを描いていた。 2人はいまこんなところにいるんだよ・・・って。「天国の風景だよ」って。


帰ってきたわたしを待っていた新しい現実。 本当に一緒に旅をしていたんだっていう 確認のようなギフト。 「寂しくないでしょう。わたしたちはここに居るんだから。 いつも一緒に居るんだから」 まるで2人から慰めてもらっているような気がした。

続く・・

日記を書こうとしていたのだけれど、 いつか皆さんにシェアしようと思っていたこの出来事を ここでまとめることになりそう・・。 きょうの出掛けぎわの再確認はそれだったみたい・・・です。 言葉にしてまとめるのはとても難しいのですが 自分なりにこうしていま振り返ってみることが必要みたいです。 天国のようなHANA  時空のはしごのかかった場所。 まだ不思議な感覚が続いています。


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